第5章 From CONFLICTS
「何がかネ?」
「手が…その、触れてしまったので…ッ」
私は口ごもり、目を合わせることすらできずに視線を下げた。
ほっぺが少し熱い。
「その程度のこと、私は気にならないが」
「そ、そうですよね!私、ちょっとドキッとしてしまって…。変ですよね。ごめんなさい」
緊張を悟られないようにペラペラと出てくる言葉をそのまま口で紡ぎ、はにかんで見せた。
涅隊長はそんないつもと違う私を見て、少し驚いて目を丸くしていた。
「では!これ届けてきますね。失礼します」
なんだか急に恥ずかしくなって、逃げるようにその場を後にしたーー…
「…どうも、英リコには弱い。この私の調子を狂わせるなんてネ…」
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