第5章 From CONFLICTS
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阿近さんに言われ、私は局長室に足を運んだ。
「この書類を八番隊に届けたまえ」
隊長は大きな机と座り心地の良さそうな黒革の椅子に腰をかけ、茶封筒に入った少し厚めの書類束を私に差し出した。
茶封筒には赤字で"機密"と判が押されている。
「わかりました。すぐ行ってきますね」
「頼んだヨ」
私が書類を受け取ろうと手を伸ばした時、涅隊長の手に私の指が少しだけ触れた。
「あっ…。ごめんなさい」
思わず手が引っ込みそうになりながらさっとそれを受け取った。
茶封筒を胸に抱くと、胸がとくんと小気味いい音を立てて鳴った。
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