第5章 From CONFLICTS
すると、ニコちゃんはチラリと私の顔を覗き込み、目を細める。
「ふふーん、好きな人できると変わるね〜」
「えっ!?すすす、好きな人なんていないよ…!」
「えぇ〜?そうなの?」
ニコちゃんは楽しそうに笑いながら私ににじり寄る。
「そうだよ!私、隊長のことよく知らないし…」
「あはは!リコちゃんったら本当に正直!隊長のことなんて言ってないよ?」
いたずらに笑いながらからかうニコちゃんに、私はただただ真っ赤になってるだろう顔で目を丸くするしかできない。
「まぁ、リコちゃんのことだから自覚なくてもおかしくないけど…すっごいダダ漏れだからね!」
ダダ漏れ…?
そ、そうなのかな…。
意識して隠さないとみんなにバレちゃうかな?
いやいや!
バレちゃうって何が!?
まだ私、隊長のこと好きなわけじゃーー…
「それより、そろそろ見回りの時間じゃない?」
ニコちゃんが腕時計を確認しながら私をチラリと見る。
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