第4章 NOT Misunderstanding
「隊首会にはいつもご夫婦で行ってらっしゃるんですか?」
「ふッ…!?今何と言ったかネ?」
「え?ご夫婦で会合に参加してるのですかと…」
隊長は心底びっくりした様子でこっちを見てる。
副隊長は…相変わらず美人だけど能面。
「訳のわからんことを言うんじゃないヨ!」
若干苛立ちながら口早に話す涅隊長。
「いいかネ?こいつは私の作った人造体。義骸と義魂技術の粋を結集して生み出した人造死神だヨ」
私は驚いて目を丸くする。
「そ、そうなんですか!?私、苗字が同じだからてっきり既婚者だと思ってました!」
「まったく。バカも休み休み言いたまえ」
涅隊長は話にならないと言わんばかりにやれやれと肩をすくめた。
「普通同じ苗字で二人一緒にいることが多かったらそりゃあ夫婦だと思いますよ!ありふれた名前でもありませんし…」
「その答え一つにしか行き着かない脳みそだから、オツムが足りないと言っているのだヨ。考えてもみたまえ。夫婦でなくとも、兄妹、従兄弟など涅一族がいるのかもしれない。それこそ偶然の産物も0じゃアない」
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