第3章 For My PRECIOUS YOU
「この新人獲得会議に混ぜたまえヨ。私も…英リコが欲しい」
「はぁ?何だテメー、今更のこのこ来やがって」
「後から現れてどういうつもりだ?涅」
涅隊長に、更木隊長と砕蜂隊長がつっかかり、一気に空気が張り詰める。
確かに、無理はないけど…。
「この小娘がこんな取り合いになるとは思ってもみなかっただけだヨ。卒業までに根回しして私の隊へと思っていたんだが、まさか学年一位のまま首席になるとはネェ…」
「コソコソとやりやがって…。大体テメーはいつもーー…」
コン
山本総隊長が杖で床を鳴らす。
「やめんか」
その鶴の一声が響くと、不服そうだけど三人の隊長たちは姿勢を正し、言い争いをやめた。
私は総隊長の方に顔を上げた。
「総隊長殿!よろしいでしょうか?」
「申してみよ」
私は立ち上がり、山本総隊長の目をしっかりと見る。
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