第18章 FIND your back
「あなたが私の看病を…?ありがとうございます」
私も微笑んで頭を下げ、お礼を伝える。
「いえいえ!すごくよく効く麻酔を打たれていたようなので、まだ少しフラつくと思います」
麻酔…?
あぁ、そうだ。
何でこんなに頭がぼーっとするのかと思ってた。
今頃ハッとした。
私…現世でメノスにやられそうになったところをマユリ様が助けてくださったんだ…!
「行かなきゃ…」
「え?」
「私、行かなきゃ!!」
ベッド出て横に置いてあった死覇装を手に取る。
「行かなきゃってどこへ?」
「局です!技術開発局!」
私は着替えるために山田さんを押し出し、カーテンをジャッと閉める。
「だっ、だめですって!まだ安静にしてないと…!」
「大丈夫です!このくらいへっちゃらですよ。私、こう見えて十二番隊の戦闘員ですから!」
私は大急ぎで死覇装に着替え、今度はカーテンをジャッと開ける。
前には先程押し出された時と同じ体勢のままの山田さん。
「ありがとうございました!!」
「あっ!ちょっと…!英さーーーーーん!!」
叫ぶ山田さんを背に、技術開発局へ一目散に向かう。
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