第18章 FIND your back
ハッと目が覚める。
なぜだろう?
いつもの寝心地じゃない。
目に映る景色も違う。
いつもの木製の天井じゃない、真っ白の天井。
「あ、目が覚めましたか?」
サラサラ髪を真ん中で分けた穏やかな表情の死覇装の男の子が私の顔を覗き込みながら声をかける。
私はむくりとおもむろに体を起こす。
「痛…ッ」
「あぁ!まだ動いちゃだめですよー!」
体中に痛みが走る。
私はぐるりと辺りを見回す。
窓から差し込む太陽の光。
私がいる白いベッドと同じものがいくつか等間隔に並べられていてまばらに人が寝ていた。
「あの…ここは?」
「ここは四番隊隊舎の敷地内にある救護詰所です」
彼はにっこりと笑ってそう言ったが、すぐにハッとした顔で軽くお辞儀してくれた。
「あ、僕は山田花太郎と言います。英リコさん…ですよね?よく雑誌で見ますよ」
彼は少し緊張した様子でへらっと笑った。
なんだか気弱そうに見えるけど、とても人が良さそう。
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