第17章 STAY with ME, please
「敵前で泣くんじゃないヨ…。とんだ泣き虫のジャジャ馬だネェ」
ずっとここにいて欲しい…。
こんなにボロボロだからか、いつもより不安が増してくる。
「大嫌いって嘘ついたこと謝ります…。だから行かないで…っ、マユリ様…」
私、本当はーー…
「そうかネ…。あれは嘘か…」
マユリ様はほっと息をつき、小さく微笑む。
「そんな些細なこと、気にしてないヨ」
マユリ様は私を撫でると、再びその胸に私を抱き寄せてくれた。
私はマユリ様の羽織を力が入らないながらも弱々しく掴む。
「マユリ様…っ、一緒に、いてください…っ。お願いです…」
マユリ様が離れていくと思うと、不安で不安で仕方ない。
「ここにいるじゃないか…」
さっきからずっと止まらない涙を、マユリ様が親指で拭ってくれた。
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