第17章 STAY with ME, please
「あ…!」
そうだ。
彼らがつけた傷の上から私が傷をつければ、そこから毒が回るかもしれない…!
やる価値はある!
「斑目三席!綾瀬川五席!」
二人が同時に振り向く。
「咲き燃ゆれ"曼珠沙華"!」
斬魄刀の刀身が真っ赤に染まり、切っ先から放射状に毒霧が揺らめく。
私は斬魄刀の刃を下に向け、思いっきり地面を蹴り、体を捻った。
「捩花!!!」
体を横に回転させ、メノスの足元から頭の先まで外側をぐるりと回り、螺旋状に一気に斬り付けた。
「ふーん。機動力は申し分ない。結構やるね、あの子」
「呑気なこと言ってんじゃねぇぞ、弓親!おい!俺の獲物を横盗りするとはいい度胸じゃねぇか、英!」
斑目三席がまだ倒れていないメノスに槍を構えたまま、私を見上げて怒鳴る。
「すみません…!私じゃ思いっきり斬りつけても擦り傷程度にもならないので、お力使わせて頂きました」
私は空中でメノスの眼前近くから斑目三席に手を合わせ、ごめんなさいとポーズを取る。
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