第16章 a feeling that can't be HIDDEN
「は、はい!」
リンが急いで部屋の奥に走り、壁を埋め尽くすほどの巨大なディスプレイの前のコンピュータを操作すると、すぐに現世の様子が映し出された。
「現世から救援要請!ホロウが大量に出現!こ、これは…メノスグランデ!」
「しかも三体同時だと…?」
リンと鵯州が青い空からヒビ割れた黒い空間ー…黒腔(ガルガンタ)から這い出るメノスたちに愕然としている。
「現世に派遣されている主力部隊は確か十一番隊だったかネ?」
すると、警報を聞きつけてやって来たマユリがいつものようにネムを連れ、彼らの後ろに現れる。
「その野蛮人どもに処理させてしまえばいい。ただ、データはきっちり取りたまえ。ゴミ掃除と言えど、何かの役に立つかもしれん」
マユリはニッと口角を上げる。
「え!?ど、どうして!!?」
突然、ニコが現世の映像を見ながら驚愕して目を見開いている。
「どうかしたのかネ?」
「こ、これを見てください!」
ニコは画面の端を指差した。
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