第15章 ENCOURAGE by alcohol
すると、斑目三席が綾瀬川五席の隣でハッと鼻で笑った。
「涅隊長がそんなことするなんざ、理由は一つだろ。涅隊長はお前のこと好ーー…」
「こら!野暮なこと言うんじゃないわよ!」
乱菊さんは斑目三席をポカっとゲンコツをお見舞いする。
斑目三席は「痛ってー!」と頭を押さえながら悲鳴を上げる。
「あ!そうだ。良いことを思いついたわ!」
乱菊さんはパンっと両手を叩いた。
「あんたらんとこの十一番隊、現世の虚退治で人手不足じゃなかった?」
斑目三席は涙目で乱菊さんの方を向く。
「お、俺たちゃ武闘派だからな。一番隊士が駆り出されんだ。また近々俺たちも出立だとよ」
綾瀬川五席もうんうんと頷く。
「そうそう。別の隊から応援に来てくれる隊士の募集かけるほどーー…」
そこまで言った途端、綾瀬川五席はハッと表情を変えると、冷や汗をダラダラと流し始める。
「ま、まさかそれに彼女を連れて行けって言うんじゃないよね…?」
綾瀬川五席は私を指差して乱菊さんに詰め寄る。
私は「え?」と目をぱちくりさせて綾瀬川五席を見つめた。
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