第14章 LOSS of hope
…でも、やっぱり隊長を目の前にすると、足がすくんでしまう。
隊長が怖いからとかじゃなくて、未だに隊長がそんなことするはずないって…信じたいからなのかもしれない。
けど、聞かなきゃいけない。
私は夢を叶えたらもうここにいないけど、これからもここで働くニコちゃん、リンくん、甚保くん、渋舎くん…みんなのために、私の大切な人たちを託していいのか確かめるためにーー…
「隊長は…私のような下っ端の死神を何で…爆弾なんかに変えたんですか…?」
隊長はあからさまに不機嫌な顔で眉をひそめ、私の方に向き直った。
「隊長のやり方の是非を問うている訳ではありませんし、その判断は私にはできません」
私はぎゅっと拳を握る。
冷静になれ…。
感情的にならないように…。
でも、そう思いながらも、私の脳裏からあの日の爆発でケガを負った渋舎くんと助けてくれた甚保くんの顔が離れない。
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