第14章 LOSS of hope
…のも束の間。
今…はっきりと感じた。
「隊長の霊圧…」
いつ戻られたんだろうとか、そんなのどうでもいい。
とにかく、聞きたいことも言いたいことも山ほどある。
そう考える間もなく、私は走り出していた。
「あれ!?リコちゃん!どこ行くの!?」
「隊長がいるの!!」
お盆に温かいお茶の入った湯飲みを2つ乗せたニコちゃんがすれ違いざまにそう叫んだ。
ごめん、ニコちゃん。
私は行き交う隊士たちをひらひらとかわしながら廊下を駆け抜けていく。
廊下の奥の方に、いつも通り副隊長を連れた十二の隊首羽織が見えて来る。
猛スピードで近づいて来る私に気付いたのか、隊長が顔を向けた。
「…誰かと思えば、この私の命令にあろうことか逆らった挙句、お遣いだと豪語した任務もろくに全うできなかった下っ端か」
隊長は目の前で立ち止まった私に、フンッと鼻で笑った。
「律儀じゃないか。あの時、局長室に来いと言ったのを覚えていたのかネ?」
そんな私の処分なら後でいくらでも受ける。
だから、今は別のことが聞きたい。
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