第13章 the TRUTH
すると、今まで傍観していた阿近さんはデスクの上に頬杖をついた。
「お前らの予想通り、出立の時に飲んだのは間違いなく死神を爆弾に変える薬だ」
心臓がひゅっと痛くなる。
頭が真っ白になり、目眩がしてその場で頭を抱えてうずまる。
「起爆しなかったのは爆発した奴らが飲んだものとは別のものだったってことになる」
すると、甚保くんが険しい顔をしながら眼鏡を中指で押し上げる。
「別の起爆薬…。なら、あの薬には何種類もあるってことですか?」
「あぁ。場面に応じて使い分けができるように爆発の規模や範囲は様々だ」
私と甚保くんは唖然として言葉が出ない。
しかし、阿近さんは冷静に続ける。
「一種類の薬に対して起爆装置は一つ。つまり、爆薬Aを爆破させられるのは起爆装置Aのみ。だから同じ起爆装置Aで爆薬Bを爆破させることはできない」
たっ、確かに、私たちが飲んだのは緑色の液体。
彼らのはオレンジ色だった…。
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