第13章 the TRUTH
「ついて行くと決めたのも薬を飲んだのも僕自身です。現にあなたは危険だとわかっていたから僕らを止めようとしてくれた。あなたの責任ではありません。きっと渋舎も起きたらそう言います」
緊張の糸がぷつんと切れた。
甚保くんがかけてくれた言葉に安堵し、私は涙を堪えつつも溢れてくる一筋の涙を頬に伝わせた。
「うん…っ。ありがとう…」
私は零れ落ちる涙を袖で拭う。
「しかし、何故僕らは別班のように爆発しなかったんでしょう?」
甚保くんが首をひねる。
そうだ。
爆発のショックでそこまで考えられてなかったけど…確かにそうだ。
まだ動揺してるのかも。
甚保くんの方が冷静だ。
「試作品はあれど失敗作なんてことは隊長ならあり得ませんし、まだ実験中のものを旅禍の捕獲という重要な場面で使うとも思えませんね」
確かにそうだ。
私たちの班だけ爆発しなかったのはあまりに不自然…。
とするとーー…
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