第13章 the TRUTH
ニコちゃんはそんな私をじっと見つめ、心配そうに顔を覗き込む。
「…何かあった?」
「ううん!何でもないよ」
私はすぐに首を横に振る。
でも、私が取り繕ってもニコちゃんには全くの無駄だった。
「もう…。すぐわかるんだからね?」
ニコちゃんは小さくため息をつきながら、今度は甚保くんの方に首を向けた。
「何かあったんでしょ?」
「え、えぇ…まぁ。目の前で十二番隊の死神が自爆した…と言いますか、自爆させられたが正しいですかね」
甚保くんにしては珍しく、一瞬困惑して言い淀んでいた。
あんな光景見てしまえば、そうもなるよね…。
一方、ニコちゃんは信じられないといった顔で、目を見開いて驚いている。
「お、随分と早いご帰還じゃねぇか」
すると、阿近さんが肩に手を添えて首を回しながら、私たちに声をかけてきた。
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