第12章 Break like a BOMB
色んな思いが一気に押し寄せる。
私はグッと拳を握り締め、ゆっくりと斬魄刀を抜いた。
「隊長に向けている矢を降ろし、大人しく投降して」
それでも、私があなたに刃を向けられないのは…あなたが隊長だからじゃない。
まだ…あなたを信じたいという思いがあるからーー…
「英リコ、退がりたまえ」
私は答えるもなく無言で、まだマユリ様に矢を向けている旅禍への刀を下ろさなかった。
「退けと言っているんだヨ!何度も言わせるんじゃないヨ!!まったく、お遣いもろくにできないじゃないかネ!」
マユリ様はフンッと鼻で笑う。
「ま、今吹き飛ばした能無しどもに邪魔をされなければ成功していただろうから、今回は良しとするヨ。能無しは吹き飛ばしてやったヨ。私の隊にはいらないからネ」
「マユリ様…!あなたは…ッ!!」
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