第12章 Break like a BOMB
それに、あのメガネの男…かなり怪しそうに助けた死神を見てる。
やっぱり気付かれたか…!?
いや、まだ確信を得られずにどうすべきか決めかねているなら、その前に思考を遮ればいい。
私は甚保くんと渋舎くんに手招きし、"出る"と合図を送った。
「驚かせてしまいましたかね?」
2人を連れて路地裏から道に出て、他班の死神より後ろから声をかけた。
すると、その場にいた旅禍と他班の死神が一斉に私たち3人に振り向く。
私は死神たちの間を抜け、旅禍たちの前に立ち、相手を刺激しないように笑顔で旅禍に話かける。
「もしかして、入隊して間もない新人さん?」
「…はい。そうですが…」
旅禍の男は警戒していて、じっと様子を見ている。
「そうですか。知ってると思うけど、今現世から旅禍が侵入して来てるから、ただの見張りでも斬魄刀は持ってないと危ないよ?」
「見張り?」
女の子が目をパチクリさせながら首をかしげる。
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