第11章 want to BELIEVE
「これは陽動と囮なのだヨ。お前の班は戦闘班。特にお前は十二番隊の中でも貴重な生粋の戦闘要員。いいかネ?"戦闘要員"なのだヨ」
「で、ですが…」
「いざという時に前線に出れないなら、ただの能無しも同然だ。お前は部下ごと能無しに成り下がりたいのかネ?」
マユリ様の仰っていることは一理ある。
でも、これはチャンスだ。
あの噂を…この目で確かめられるかもしれない。
「ここで招集を待っていたら、その間に他隊に先を越されてしまうかもしれません。機動力に優れた私の班が出た方が効率的です。それに、これは私たちにとってはただのお遣いです」
ここで引き下がるわけにはいかない。
もうあんな噂のことでモヤモヤしたくない!
私が冷静に反論すると、マユリ様の癇に障ったのか、ギッと私を睨みつけてきた。
「お前に言われずともわかっているヨ!そもそも!いくら優秀だろうがお前程度の代わりなどごまんといる!そんなに私の言うことが聞けないのかネ?エ?絶対行かせないヨ!!」
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