第11章 want to BELIEVE
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急いで技術開発局に戻ると、甚保くんが言っていた通り、局の前で隊士たちを10人ほど集めているマユリ様の背中が目に入った。
集められているのは…ここ1.2年で十二番隊に入隊した新人ばかり。
ーー…「涅隊長は十二番隊の下っ端隊士を集め、使えない者の体を爆弾に変えちまうらしい」
…ま、まさかね。
それにしても、やっぱりバタバタしてるからか、思ったより集まりが悪いわ。
「フム。これじゃあ足止めの人手が足りないネェ…。まぁいい。各班で同じ色の薬を飲め」
「人手不足なら私たちが行きます」
私が後ろから声を上げると、マユリ様が振り返る。
「旅禍の足止めですよね?実働班ならよりお役に立つかと」
「ダメだ。お前は大人しく留守番だヨ」
「な…っ!?」
二つ返事で許可が下りると思っていた私は、思わぬ否定に目を見開いた。
私の両隣にいる渋舎くんも甚保くんも私と同じ顔をしている。
そんな私たちに、マユリ様は人差し指を立ててクイと顎を上げた。
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