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相思相愛

第1章 第一章


雨はずっと降り続いている
耳心地の良い雨音が部屋にこだまして静かな時間が流れる

そういえば、こうして信長様と二人っきりでのんびりするのは久しぶりだな

無言のまま、心地の良い時間が流れる
このまま時が止まれば良いのに

でもこの人は止まる事を許されない天下人
私に出来る事は少しの間でも、信長様の心を癒やしてあげる事ぐらいだ

「信長様は血液型は何型ですか?」
「なんだ、それは?」
「えっと、血の種類です。人間の血は大きく四種類に別れているんです。」
「ほう、お前は医学にも詳しいのか? ふだんの生活に必要な知識は無いくせに、難しい事をよくも知ってるものだ。」

「一言多いですよ。 その血液型によって性格も異なると言われています。
信長様はきっとB型ですね。だって親分肌で負けず嫌いだから!」
「ほう、面白いな。続けろ。」

「あと、B型の特徴は、決断力と行動力が早くて、独創的で他人の目を気にしない。
他人や社会の規則にとらわれることなく、自己中心的・協調性がない・頑固、あと人に意見されるのを嫌がる。それからぁ…」

「お前は俺に喧嘩を売っているのか?」
「めっ、めっそうもない! 褒めてたつもりだったんですが、後半はつい本音が出てしまった様で……」
「ほう、お前がどのように俺を見ているのか改める必要があるようだなぁ」

信長は立ち上がり を見下ろした
鷹に睨まれた蛙の様に身が縮こまる

しかし信長様はそのまま部屋の角に行き、置いてあったワラの束とゴザを持ち上げてアミの横にドサッっと置くと、さっさとそれを横に広げた

「お前への仕置きはまた今度だ。今日はもう寝るぞ。明日は早くに出発する。秀吉が挙兵する前に戻らねばな。」

そう言ってゴロンと横になった。

そうだ、きっと今頃お城では大騒ぎだろうなぁ…  天井や床下まで武将全員総出で探し回る姿が想像できた

背中合わせに横に眠る。 少しだけ背中が触れて温かい

信長様が後ろを向いたまま手を横に差し出した
不思議に思い、手を同じように出すと、その手を優しく握りしめられる・・・温かい



二人は手を繋いだまま眠りについた


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