第1章 第一章
鈴虫の鳴き声がうるさい
夜中にふっと目が覚めた
月明かりが小屋を照らして、夜中なのに明るかった
雨はすっかり上がって丸い大きな月が暗闇を照らし出す
横を見ると信長様はまだ寝ていた
綺麗に整った寝顔をじっと見つめる
(寝顔がカワイイなぁ。ずっとこのまま朝が来なければ良いのに……)
信長様の髪にそっと触れる
朝が来たらお城に戻らないといけない
そう思うと急に切なくなった
「信長様、大好きです…」
小さく囁いて、頬っぺたに軽く口づけた
その瞬間、ぐっと腕を強く捕まれ
「もう一度言ってみろ」
「おっ、起きてたんですか?!」
引き寄せられた体はいつの間にか回転して背中にゴザがあたる
見上げると信長様の綺麗な顔が目の前にあった
「今、なんと言った。もう一度言え。」
「・・・すき・・・です?」
「声が小さい。それに何故、疑問形なのだ」
意を決っして、大きく深呼吸をしてから真っ直ぐ信長様の赤い眼を見つめた
「信長様が、大好きですっ」
そう言い終えると同時にに強く抱きしめられた
「まったく、長いこと待たせおって。こんなに待つのが苦しいとは思わなかった。」
そう言って顔を覗き込んだ
長いまつ毛がじっと見つめる
「もうこれ以上は待てん。お前を今すぐに俺のものにする。」
ニヤリと笑ったように見えた口びるが優しく触れる
少し時間を置いてまた優しく触れる
長い指が頬に触れる。 まるで愛しむように髪にゆっくりと撫でられた
優しい口づけは深みを増して、味わうように舌を絡ませる
それでもまだ激しい欲望を抑えるように、ゆっくりと口の中を溶かし合う
重ね合う体は、お互いの熱を探るように強く触れる
口づけはむさぼる様にお互いの唾液を求めて卑猥な音をたて
激しい口づけに息が乱れ、鼓動が高まり、体は熱く互いを求める
信長の唇が耳をなぞる
「お前が俺に心を開くのをずっと待っていた。今からお前の全ては俺のものだ。」
耳元で甘く囁かれ体が熱くなる
生暖かい感触を感じたとたん耳たぶを甘噛みされてビクッと体が跳ねる
「く、くすぐったいです。」
「こら、動くな。もっとお前を味わせろ」
耳の中をぐちゅっと舌が入り込む
舌で耳をなぞると首筋へ歯をたてた
ゆっくりと舌で首元を濡らす。時折、歯をたてて小さな刺激を与える
腰帯を解いて襦袢の合わせを開く