第2章 カラ松の恋
「それより、おじさんがどこにいるか、誰か調べてみてくれない?LEINとかメールとか入れてるけど、既読にもならないし、返事もないの。電話もだめ」
「分かりました。俺が調べてみます」
「ありがとう。チョロ松、お願いね」
「はい!」
「それにしても2代目…○○は、すごいよね。僕たちのこと、間違えないもん」
「そうかな。みんな違うけど………っくしゅん!!」
「早く横になって下さい」
「ため口でいいよ」
ベッドに入る○○。背中にクッションを置いて、もたれる。
「カラ松の温もりが、残ってる」
「○○。あんなクソ松の、どこがいいの?」
「一松はそう言うけど、あなたたちの方がカラ松のこと、よく分かってるはずよ?優しくて、人のことをよく見てて。でもどこか、自分を演じてるような気がするの」
「そこまで理解してるのか」
しばらくしてカラ松が、お粥を持ってきた。
「こら、お前たち。○○に無理させるな」
「へーい。じゃあ○○、お大事に」
「ありがとう、みんな」
ベッドの横に腰かけ、お粥をすくう。
「あーん」
「あーん。っ!あつっ!」
「ああ、すまない。ふー、ふー。あーん」
「あーん。ん、美味しい!」
「そうか、よかった!」
お粥をすくう度に息を吹き掛け、冷ましてくれるカラ松に、底知れぬ優しさを感じる。
「もう少し寝ろ。治りかけが大事だぞ」
背中のクッションを取り、そっと寝かせる。
「お休み」
そう言って、額に口付けた。
「ねえ」
「ん?」
「大好き」
○○の言葉に、照れながらも嬉しそうに微笑むカラ松。
「また明日な、マイハニー」
投げキッスしてドアを閉めた。○○はふぅ、とため息をつく。
「マイハニー、か。うふふっ」
一方カラ松は、足早に自室に駆け込んだ。
バタン
「俺に………、俺に恋人が…………………。できたーーーーーーーー!!」
「よかったな、カラ松」
「兄貴…」
「大事にしろよ?」
「チョロ松…」
「………死ね。…………幸せにしてやれよ」
「…………一松………」
「セクロスセクロス!!」
「…お前は他に、言うことはないのか?」
「あんな可愛い人、カラ松兄さんにはもったいないよね」
「辛辣っ!」
「幸せにね」
「トド松…」