第2章 カラ松の恋
「しばらくは誰も、来させるなよ」
そう言ってドアを閉め、ベッドの側に腰かける。
「頑張りすぎだ、馬鹿」
額に手を置くと、まだかなり熱い。
「そうだ、薬!」
台所から水を持ってきて、飲ませてみた。しかしうまく飲ませられない。
「仕方ないな。これしか方法がない」
薬を○○の口に入れ、水を含んで口移しで飲ませた。
「さむ、い…。はぁ…はぁ、さむい、よ…」
「…………あとで文句、言うなよ?」
カラ松は上半身裸になると、○○の横に入った。熱が上がる時の寒さで震える○○の体を、抱きしめる。
「はぁ…。あ、ったか…い」
やがて○○の息が穏やかになり、静かな寝息を立て始めた。カラ松はその背中をポンポンしながら、子守唄を歌う。
○○は幸せそうに微笑んで、カラ松の厚い胸板に顔をすり寄せた。
夕方になり、おそ松がフラフラとやってきた。
「おーい、カラ松。腹へっt」
ドアを開けたおそ松が見たのは、同じベッドに寄り添って眠る○○とカラ松の姿だった。そっと閉め、さっきよりフラフラと自室に戻る。
バタン とドアを閉めた瞬間。
「ええええええええええ!!!」
「わあ!びっくりしたぁ。どうしたのさ、おそ松兄さん」
「…一緒に寝てた…」
「え?」
「カラ松と2代目が、一緒に…。べったり、くっついて…」
「「ええええええええええ!!」」
「セクロスしたのかな?」
「いや、それはない。2代目熱出してたそうだから、それはない」
「逆もあるかもね。汗をかけば、熱も下がるぞ。とか言ってそう」
「ええー…。あのカラ松だよ?そんなこと、するかなあ」
「はっ!!そういえばカラ松の奴、シャツ脱いでた!!」
「「ええええええええええ!!」」
「あかん、あかんやつやぁ。あかんやつやで、しかし!」
「往生しまんなぁ」
「そのくだりは、いいって!」
「見に行こう!」
「写メ撮ってやろーっと」
5人で、こそこそと見に行く。
カチャ 静かにドアを開けた。
○○とカラ松は、まだ眠っていた。
パシャーパシャー
「ばっ!気づかれるだろ!」
「ごめん、チョロ松兄さん」
「ん…何…?」
○○がムクリと起き上がった。
カラ松も目を覚ます。
「起きたかい、マイレディ」