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Break! 【イナズマイレブン】

第13章 Blow! 〈朝日奈 乃愛〉


「お姉ちゃん、お話ししよ!」
『うん、良いよ』

夕香ちゃんの部屋は女の子らしくてとても整理されてる。流石…。

「えへへ、お姉ちゃんとお話ししたかったんだ!」
『私も!』
「お姉ちゃんはお兄ちゃんに告白しないの?」

いきなりど直球の来るなぁ…。まぁ、この年頃の子は恋バナにも敏感か…。

『え、っと、今の所、その予定はない、かな』
「じゃあ、お兄ちゃんからの告白待ちだね!」
『へ⁉︎いや、豪炎寺は…』
「絶対お姉ちゃんの事好きだよ!だって、そうじゃなきゃお家になんて呼ばないもん!」
『う、うーん…』

今日は理由があったからなぁ…。何の突拍子もなく…って訳では無かったし。

「あとは…名前で呼んでみるのは?」
『ええ…!は、ハードル高い…!』
「お兄ちゃんきっと喜ぶよ!」
『う、うーん。もう少し先、かなぁ』
「えぇ…」
『ほ、ほら、もう寝る時間だし、寝よう⁉︎』

半ば強制的に夕香ちゃんをベッドに向かわせた。

「お姉ちゃんは、このままで良いの?」
『…うん。良いの、このままで』
「そっか…」

夕香ちゃんは寝返って私に背中を向けた。

「おやすみ、お姉ちゃん」
『おやすみ、夕香ちゃん。電気消すね』

電気を消して、夕香ちゃんの部屋を出た。リビングに出ると豪炎寺が座っていた。

『豪炎寺』
「ああ、朝日奈、夕香は?」
『寝たよ』
「そうか」
『今日、泊めてくれて本当にありがとね。助かった。明日にはちゃんと家に戻るから』
「いや、しかし、彼奴を何とかする方法は無いのか?」
『あるっちゃ、ある。お父さんの知り合いに弁護士が居てね。その人に何とかならないか掛け合ってみようと思うの。来週の日曜に行ってみようと思う』
「その元婚約者の事についてお前の両親は知っているのか?」
『知ってるも何も、お父さん達が仕掛けてきてるんだ。だから私は彼処で一人暮らしをしてる』
「話してくれないか」
『…最初は突然だったの。いきなりアメリカについて来いって言われてね。友達もいるし、私は嫌だって反対した。だけど、瑠璃や星羅を…「そんな物捨てて行けば良いのよ」って。あり得ないでしょ?人は物じゃないのに』
「…」
『うちの親は利益絶対主義だから、そんな事言えるの。そして、一番嫌だったのは婚約者を勝手に決められた事。本当、自分の親でありながら頭おかしいんじゃないかって思ったよ』
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