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Break! 【イナズマイレブン】

第9章 Rise! 〈綾織 星羅〉


「何がだ?」
『私を鬼道君のお家に置いてくれるって提案したのは鬼道君自身だから。だから、ありがとう』
「いや、構わない」
『そうだ。これからの作戦について、話があるの。聞いてくれる?』
「ああ」
『多分、あの二人ならノってくれると信じてこの作戦を話すね。まずは、私と乃愛ちゃんと瑠璃ちゃんの三人で相手方に攫われると予想する』
「三人で、だと?」
『多分、乃愛ちゃんと瑠璃ちゃんは私と別な場所に監禁されると思う。二人はそんなに重要視されない。つまり監視体制が甘い。二人が上手く抜けられると想定して内部から情報を探してもらう』
「しかし、上手く抜けられなかったら…」
『そういう時は、ハッキング、だよ』
「ハッキング?」

その点に関してはアテがある。小さい頃からの幼馴染、次郎君の方が顔が広い。そこから見つけてもらうんだ。

『ちょっと待っててね…。もしもし、次郎君?』
「ああ、どうしたんだ、星羅」
『次郎君、顔広いでしょ?ICT系強い人、知らないかな?』
「ああ、それなら、当てはあるよ」
『なるべく早い内に紹介してもらえると助かるかな』
「ああ、分かった」
「今のは…」
『鬼道君も知ってるんじゃないかな。佐久間 次郎君って言うんだけど、私の幼馴染なの』
「あ、ああ、知ってるが」
『次郎君の方が顔が広いから、そういう人もすぐ見つかるんじゃないかと思って』

私は残念ながら中学の時は自分から話しかけに行けるタイプじゃ無かったから、こういう時に頼りになる幼馴染を使う事にする。

「佐久間が言ってた幼馴染とはお前の事だったのか」
『そんなに言ってたんだ。でも、中学の時は次郎君サッカーで忙しくて、あまり話してなかったんだけど、最近は春休みで落ち着いてたから連絡先交換しておいたんだ』
「そうか」
『あ、それじゃあ続きを話すね。乃愛ちゃんと瑠璃ちゃんが裏で動いている間に、鬼道君達には陽動して欲しいの』
「それは良いが…。お前が捕まっている間どうなるか分からないんだぞ!」
『勿論、拷問されると思う…』
「それなら何故!」
『これ以上、犠牲を生む訳にはいかない。そしてなるべく早く実行したい』
「お前が傷付くのは…!」
『構わない。私はその拷問を受けるべき。相手を陥れたのは私の祖父と父には変わりない。お父さんはもう償う事は出来ない。なら私が代わりにその罰を受けるべきだと思う』
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