第52章 Connect!〈天晶 瑠璃〉
「…美味しい!」
『でしょ⁉︎』
「当たり前だ!美味しくなきゃ出さねぇよ」
『それじゃあ次は何処に行こうかなぁ』
「聞いてんのか!」
「あはは…」
次はどうしようかなぁ。そうだ、公園にでも行こうかな。
『ねぇ、ヒロト君!公園に行こうよ!』
「公園?」
『うん!遊ぼ!』
というか、公園に行けばサッカーしてるヒロト君が見られるかなぁって思っただけなんだけど。
「瑠璃らしい」
『え?そうかなぁ?』
「うん、そういう所は全然変わってない」
『それ輝夜ちゃんにも言われた様な気がする…』
ご飯も食べ終わって会計も済ませた。食後の運動がてら、公園まで歩いて向かった。
『ねぇねぇ。今のサッカー部はどんな感じなの?』
「凄く雰囲気が良いよ。マネージャーも良く動いてくれてるし」
『そっか…良かった良かった!乃愛ちゃんと星羅ちゃんの様子はどう?』
「朝日奈さんはいつも通り元気かな。綾織さんは無事鬼道君との関係も元通りになって、今はイタリア語を勉強中みたいだよ」
そっか…戻ったんだ…良かった…。アドバイスした甲斐があった。やっと元通りになったんだ。
『やっと、元に戻ったんだよ。私達』
「進級してからずっとなにかがおかしかったからね」
「兄ちゃん!サッカーやろうぜ!」
「俺?」
「そう!あのイナズマジャパンの基山 ヒロトだろ?」
サッカーボールを持った小さな男の子が目をキラキラさせて話しかけてきた。きっとサッカーが大好きで仕方ないんだろうな。
『ヒロト君、行ってきなよ。私此処で見てるからさ』
「うん」
誘ってきた少年と同じ様に目をキラキラさせて駆けていく。やっぱりサッカーやってるヒロト君が好きだ。
『いけ〜!ヒロト君〜!』
彼女として応援できるのもすごく嬉しいから。早く日本に戻って君のサポートしたいなぁ。でも、バレエをやりたいのも事実だから。
「瑠璃」
『お疲れ様〜』
「良い汗かいたな」
『本当。カッコ良かったよ』
「ありがとう」
『それじゃあそろそろ夕飯でも食べますか』
サッカーに打ち込んでたから結構時間が経ってしまっている。時計を見ると、もう夕飯には丁度いい時間のようだ。
『じゃあ、行きますか!』
「ああ」
夕飯も済ませて、ずっと行きたかったハイラインという公園に来た。夜も結構綺麗で、ヒロト君と一度は来てみたいなぁって思ってだから凄く嬉しい。