• テキストサイズ

Break! 【イナズマイレブン】

第45章 FFHI Ⅷ〈Girls〉


〈side 綾織 星羅〉
四月に行われたパーティではベージュの様な色を着たから、出来れば今回は少し違う色を着たい。私の髪の色に合う色かぁ…。赤とかオレンジとかの明るい色だと何だか目がチカチカしそう…。

『何色が良いかなぁ…』
「星羅ちゃん、これ、どうかな」

椿姫ちゃんが取り出したのは深緑のドレスだった。落ち着いた色味で、確かに私の髪にも合う色だ。

『あっ…それ良いかも』
「うん、着てみたらどうかな?」
『分かった』

一見落ち着いた色味で地味な様にも思えるが、ウエスト位置にリボンが付いていたり、後ろが編み上げになっていたりと、結構凝っているデザインだ。

『どう…かな』
「凄く似合ってるよ。星羅ちゃん!」
『ありがとう…』
「星羅。こっちおいで。髪の毛やったげる」
『うん!』

今回は三つ編みカチューシャ。アイロンで緩く巻いていき、丁寧に編み込んであっという間にカチューシャが出来ていく。乃愛ちゃんは何でこんなに器用に出来るんだろう…。

「結構自信作だよ!どう?」
『凄いよ…!乃愛ちゃん本当に凄い…!』
「褒めても何も出てこないって」
『本当にありがとう』

後は風で崩れない様にスプレーで固めるだけ。メイクはまぁ高校生だし少し濃い目の色付きリップ位で丁度良いのかもしれない。

「流石星羅ちゃん、小慣れてる感ある…!」
『あはは…』
「やっぱもう雰囲気が違うよね。なんて言ったら良いか分からないけど…こう、さ?」
「その気持ちよく分かるよ。乃愛ちゃん…」

靴は大人っぽさを出すために黒のヒール。有人君のお家で散々ヒールを履いた時の歩き方を教えられたから、慣れてはいると思う。

『わ、私有人君の所に行ってくる…!』
「いってらっしゃーい」

ゆっくりと階段を上って、一階のロビーで待っていた。緊張してきちゃうな…待ってる時間が余計長く感じてしまう。

「星羅」
『…!』

後ろを振り返ると、オーソドックスな黒のタキシードで決めた有人君が立っていた。相変わらずゴーグルは外さないみたいだけど。

「綺麗だな。星羅」
『あ、ありがとう。有人君も…その、カッコいいよ…』

そんなストレートに言われちゃうとどう反応したらいいのか分からなくなる。有人君は身長も伸びて、ヒールを履いてもまだ届かない位の高さになっていた。

「キャラバンはもう来ているそうだ。行くか」
『うん…!』
/ 425ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp