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Break! 【イナズマイレブン】

第29章 Fly!〈基山 ヒロト〉


「協力は勿論するわ…。だけど、私達には目ぼしい情報は何も持ってないの。精々持っているとしても、夕刊で出ていた位しか分からないわ…」
『大丈夫です。俺が…絶対に…』
「瑠璃の事、お願いね…」

まずは…情報を集める事が必要だ。確か、綾織さんの救出の際に手を貸してくれたメジエドと言う人にもう一度掛け合ってみた方が良さそうだ。

『はい。それでは…』
「待って、瑠璃が貴方に渡して欲しいって」

受け取ったのは小さなペンダントだった。見た所何も無い様に見えるが…。

『ありがとうございます』

もう一度戻ろうと思って歩いていると、細身で長い茶髪の女の子がキョロキョロと辺りを見回している。何かあったのだろうか。

『あの…』
「おわぁっ…!なんだ…びっくりさせるな…」
『す、すみません…』
「ん?もしかして、お前、あの時の…」
『はい?』

この人、俺には見覚えのない様な気がするが…。

「あ、いや…そのだな…」
『?』
「この際仕方ないか…。良いか?今から言う事は極秘だぞ」

女の子の割にはガツガツ来るなとは思いつつ、素直に話を聞く事にした。

「聞いて驚くなよ?…私はメジエドの創始者だ」
『は?』
「確かに信じて貰えないかもしれないが、事実だ。だからお前に今からその証拠を話す」

証拠…?あるのだとしたら、綾織さんを救う時の情報しか無いだろう。

「名前は確か、綾織 星羅だったな?其奴を助け出す時に春川財閥の情報をハッキングして届けたな。覚えているか?」
『本物…なのか…?』
「ああ。その情報を渡す時の代表者が天晶 瑠璃という女だった筈だ」
『確かにそうだけど』
「その女が急に婚約と聞いたからな。何か可笑しいと思っていたんだ」
「双葉」
「おお、蓮」

急に現れたから見てみれば、黒髪に癖っ毛の眼鏡を掛けた男だった。確か、この制服は今年五月に教員が退職したと話題になった秀尽高校の制服だ。

「すみません、ご迷惑を…」
「おい!私は迷子になってた訳じゃ無いからな!此奴に用があって来たんだ!」
『すみません、少しこの人に話があって…』
「まぁ、お前にも一応関わりそうだからな。聞いててくれ」
「分かった」
「まず初めに私の名前は佐倉 双葉。こっちは雨宮 蓮だ」
「よろしく」
『あ、ああ…』

メジエドの存在がまさかこんな少女だっただなんて。しかも見た所俺と同じ位の年齢だ。
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