第28章 Drive! 〈豪炎寺 修也〉£
『仕方ないな』
あくまでノックアウトさせられたのを隠して、ピストン運動を加速させる。上下に動く度ナカの壁が自身をキュウキュウと締め付けてきて、油断しているとこっちが持っていかれそうだ。
「あっ…しゅうや!…しゅうやぁ…も、イっちゃ…」
『遠慮なくイけ』
「あっ…んっ…あ、ああああああっ…!」
もう一度きた強い締め付けに、今度は自分が限界を迎えてしまいそうだった。だが、此処でイっても自分が恥をかくだけなので、何事も無かったかの様にもう一度動かし始めた。
「ちょ、なん…あっ…イった…ばっか…なのに…ひぁっ…!」
『俺はまだイってないからな』
「あ、んっ…知らなっ…ああっ…」
乃愛の汗ばんできた額に付いた前髪を軽く払って頬を撫でた。シーツは既に愛液でビショビショだった。
「あんっ…またっ…イっちゃ…!」
『まだ我慢出来るか?』
「うんっ…だいじょ…ぶっ…だけど…」
『俺と一緒にイくか』
「うんっ…!」
提案した途端に笑顔を見せてくるものだから、愛されていると感じる。四月からずっと一目惚れだった。副HR長をやると決まってお礼を言われた時、見せてくれた笑顔に惹かれていた。今ではその笑顔が届く距離にあるのが凄く嬉しい。
『そろそろ、俺も…イきそうだ…』
「一緒に…イこ…?修也…」
最後に呼ばれた名前に何故だか凄く愛おしさを感じた。これまでも、これからも、己の愛する人は絶対にこの人しか居ないと思う。
「ふぁ…あっあっ…も、イっちゃ…いそ…」
『イくぞ…乃愛…』
「しゅうやっ…しゅうやぁ…!」
『くっ…出るっ…』
最奥まで突いた瞬間に己の欲を吐き出した。乃愛も、初めての経験の為かなりぐったりしている。
『乃愛、大丈夫か』
「はぁっ…はぁっ…んっ…だいじょ…ぶ…」
『一回風呂に入るか。立てるか?』
「ちょっと…タンマ…」
『なら待っててくれ、風呂沸かしてくる』
ズボンだけ履いて、部屋を後にする。風呂は洗ってあるので、後は入れるだけだ。部屋に戻ると、大分乃愛も息が落ち着いていた。
「学校休んで何してんだろね。私達」
『そうだな』
「じゃあこれは、二人だけの秘密ね」
悪戯っぽく笑う乃愛の言葉に頷いて、もう一度キスをした。これから鬼道には多分聞かれないだろうが、ヒロトや他の先輩や友達に聞かれても絶対に言わない。俺と乃愛だけの秘密はこれからも守っていきたい。