第24章 Boys! 〈男子組〉
「は?」
「…本当?頭の中の話じゃなくて…?」
『ヒロト、お前俺を何だと思ってるんだ』
「え、性欲オバケ」
『それは豪炎寺だろう』
頭の中って何だ。俺はそこまで野獣じゃない。
「ハロウィンでそこまで進むの⁉︎」
『いや、多分酔っていたからな』
「は?」
『ウィスキーボンボンと食べて酔ったんだろう』
「あ〜成る程。鬼道君が仕掛けたと」
『俺じゃない。仕掛けたのは朝日奈と天晶だ』
「ちょっと、ウチの瑠璃を悪く言わないでくれますぅ〜?」
『いきなり近所のモンペになるな!』
「しかし、本当に進んだな」
自分でもびっくりした。そして思った、これはもう酒は飲ませてはいけないと。
「それで、豪炎寺君の詳しい話も聞かせてよ」
『俺の事もそれなりに追求したからな。俺もそこそこに追求させて貰うからな』
もうここまでされたら仕方ない。こっちも本気で行こう。
「俺はそこまで行きかけた」
「は?」
「乃愛が勉強疲れで抱きついて来た時に勃った」
「本当に性欲オバケだったんだね、豪炎寺君…」
「抜いてもらおうかと思ったらナイスタイミングで夕香が起きたから我慢した」
『お前の妹はどうやら優秀なようだな』
「夕香だからな」
駄目だ、豪炎寺が可笑しくなっている。元々シスコン気味なのは分かっていたが、彼女にまでベタ惚れ、本当に大丈夫なのか?
「最後はお前だ。ヒロト」
「やっぱり?」
『言い出しっぺの法則を学んだ方が良いぞ』
「分かったよ。俺は全部やった」
『……は?』
「嘘だよな?」
「いや、ここで嘘言うわけないから」
『お前、人の事言えなくないか?』
「実際お前が一番ヤバいぞ」
いや、付き合って六ヶ月でやるものなのか?何だかんだ言ってお前が一番性欲オバケだろ!
「どういう経緯でそうなったんだ?」
「お日さま園に呼んだ時にね」
『それ幼児教育に悪いだろ』
「大丈夫、離れた所でヤったし」
「よく瞳子監督にバレなかったな」
「姉さん居なかったから」
『お前…本当にヤバいな』
「鬼道、語彙力が低下してるぞ」
いや、低下するだろう。皆何してるんだ。テスト近いんだから勉強しろ!
「そう言えばさ、鬼道君はあれから綾織さんと何かあったの?」
「本人からのご要望もあったからな。何もしてないというのは考えられないな」
確かに星羅もテスト期間中だろうが甘い雰囲気になるのは構わないと言っていた。