第24章 Boys! 〈男子組〉
「やあ、鬼道君」
街中でいきなり声を掛けられたと思ったら、ヒロトだった。
「お前達、ここで何してるんだ」
ついでにどういうタイミングなんだと言うくらいの感覚で豪炎寺がやってくる。
『今丁度会った所だ』
「デートでもしてるのかなとか思ったら隣に誰も居なかったから」
「それはお前もだろ」
『そういうお前もな』
奇跡的に皆独り身である。というのも、自分達の彼女が三人で遊んでいるからだろうが。
「どうせこれから暇でしょ?少し話しようよ」
『しかし、話をすると言っても何処で話すんだ?ここじゃ邪魔になるだろう』
「そうだな」
「そこら辺のファミレスにでも入れば良いんじゃない?」
確かにファミレスなら長い時間いてもあまり違和感は無い。
「行くか」
何でお前までノリノリなんだ…豪炎寺…。お前一番こういうの話したがらないだろう。
「ドリンクバー三つで」
「かしこまりました」
まずはドリンクバーを取りに行く。氷を入れてから烏龍茶と書いてあるボタンを押して、コップに注ぐ。重い足取りで席に戻る。何が始まると言うんだ…。
「豪炎寺君と鬼道君は彼女との進捗はどうなの?」
お前は女子なのか?お前のその言動普通に女子高校生なんだが。
「俺は普通だな」
「鬼道君は?」
『別に話す必要はないだろう』
「ここまで来たなら話さないは無しだよね」
豪炎寺も頷くな。何でお前そっち側に行ったんだ!戻ってこい!
「ハロウィンに何かあったんじゃなかったっけ?」
「ヒロト、やめろ。一応それは抹殺された事になってるだろ」
「何の事かな?」
「それで鬼道、どうだったんだ」
何でお前が聞いてくるんだ。ヒロトならまだしも。
「え、まさか進んじゃったとか?」
一瞬動揺した。確かに進んだと言えば進んだが、あまりに進みすぎて大変な事になった。
「その顔は本当だな」
「どこまで行ったの?」
『だからな…』
「鬼道」
何故そんな期待の眼差しで見るんだ!わかった!もう話せばいいんだな。というか話すまで帰す気ないだろう!
『分かった、話せば良いんだろう!話せば!』
「最初から言えば良いのに」
「そうだぞ」
『うるさい』
「で、ハロウィンの日何処まで進んだの?」
『………フェラ………までだ』
二人が固まった。というか石化している。まぁ流石にそこまで進んでいたとは思っていないのだろう。