第23章 Girls! 〈女子組〉
『でも、大事にしてくれてるなっていうのは感じる』
「だろうね」
そのうちデザートも運ばれてきて、女子トークに花を咲かせまくる。
『そういえば最近乃愛ちゃん、高めにツインテールしなくなったよね』
「うん。子供っぽいかなぁって思って。編み込みして結ぶ事にしてるんだ」
「時間かからないの?」
「慣れてるから五分くらいでチャチャチャって」
『す、凄い…』
流石器用…。体育祭の時も驚きの速さで私達の髪型を仕上げるという神の腕を持ってらっしゃる…。
「でもさ。そろそろイメチェン時じゃない?」
「だけど、簡単に出来るアレンジが無いんだよね…」
「私、教えるよ。そうだな…瑠璃は、髪長いから横に下ろして三つ編みかな。で、最初きっちり結んで置いて、後から摘まみ出すって感じでどう?バレエやる時は根元をゴムで留めて、お団子にすれば良いし」
「凄ーい!確かにそれ良いかも!」
「星羅は…シニヨンはどう?」
『シニヨンって、どうやって結べば良いか分からなくて…』
「明日学校でやってあげるよ!昼休み教室おいで」
『うん!』
私は乃愛ちゃんみたいに器用って訳じゃ無いから、乃愛ちゃんも考慮してくれたんだと思う。瑠璃ちゃんは少なくともバレエで髪を纏める技術を持ってるからそれなりに出来る事は分かってるはずだ。
『皆ってさ、将来何になりたいの?』
「っていうか、皆ほぼ決まってない?特に瑠璃と星羅は」
「乃愛ちゃんは?」
「私医者」
「『医者⁉︎』」
「え、そんな驚く?」
いや、驚くも何も、乃愛ちゃん絶対やらなさそうな職業なんだけど…。驚きだな…。
「瑠璃は言わずもがな、社長夫人的な」
「まぁこのまま順調に行けば、かなぁ」
『順調に進まなくても多分基山君が離さなさそう…』
「ああ、そんな気がするわ」
「星羅ちゃんはもう鬼道君の奥さんになるの決まってるんだもんね」
『うん』
「凄いねぇ。セレブ生活だよ」
「瑠璃もじゃん」
『でも豪炎寺君が日本代表で活躍すれば乃愛ちゃんもそんな感じになりそう』
「確かに。じゃ、修也に頑張って貰わないと」
サッカー選手は活躍できればかなりの年俸になるらしい。でも、豪炎寺君なら夢じゃなさそう。実際世界でも通用してるし。
「実際さ、豪炎寺君ってむっつりスケベじゃない?」
「あー確かに」
『あ、やっぱり?』
「多分脱いだら性欲オバケ」
「いきなり下ネタぶっこんできた」