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Break! 【イナズマイレブン】

第20章 Hold! 〈朝日奈 乃愛〉


段々と息が足りなくなってきて、修也のしっかりとした胸板をポンポンと叩いた。暫くすると離してくれたけど、私の息は上がったままだった。

「幸せだ」
『私も。ずっと、好きだったんだよ。四月に出会った時から』
「俺達が出逢ったのはそれよりもっと前だ」
『それって…もしかして、あの時助けてくれた男の子⁉︎』
「ああ。まさか、ここで出逢うとは思っていなかった」

思い返してみれば修也っぽい気がしなくも…。というか、あんまり姿は思い出せないから、頑張っても無駄そうだ。

『修也は、私の事興味無いのかと思ってた』
「興味無い奴と一緒に海は行かない」
『いや、鬼道君達が居たからかなって』
「正直、お前の水着目当てで行ったようなものだ」
『うちの見たって何も良い事無いから』
「そう思ってるのはお前だけだ」

結構修也むっつりなの?さっきから怪しい発言が多いぞ…?

『まぁいいや。お昼食べてないでしょ?これから作るよ』
「ああ」

お昼もさっと作って、テレビを付けて一緒に食べた。うーん、なんかこれまでは可愛く見られたくて、結構上の位置にやってたけど、編み込んで下の方にツインにしようかな。

『夕香ちゃんが帰ってくるまで、寝てようかな』
「偶には昼寝も悪く無いな」
『うん、しゅうやぁ〜腕まくらぁ〜』

急に甘えてみる。すると、すっと筋肉質の腕が伸びてきた。すごい…ちゃんとやってくれるんだ…!

『おやすみぃ〜』
「ああ」

なんだか、こんなに気持ちよく眠れたのは久しぶりで、簡単に瞼は重くなっていく。全てが丸く収まって、なんだかホワホワした気分。額に柔らかな感触を感じた後に意識は途切れた。

「…ちゃん。お姉ちゃん!」
『うわっ!』
「お姉ちゃん、おはよう」
『夕香ちゃん、おはよう。修也は寝かせておいてあげてね』
「お姉ちゃん、お兄ちゃんと付き合ったの?」
『うん。今日から』
「本当!良かった…!」
『そういえば、今何時なんだろう…』
「今三時半位だよ」
『そっか…まだ時間あるな…』
「お姉ちゃん、遊ぼ!」
『良いよー!』

なんだか、この二人と話していると、自分もこの家族の一員になれたんじゃないかなってたまに思ってしまう。それだけこの二人が大好きなのだ。

「お兄ちゃんね、多分ずっと前からお姉ちゃんの事好きだったよ」
『どうして?』
「高校生になってからずっとぼーっとしてたから!」
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