第4章 貴方の日輪刀で…【宇髄天元編】
(ポスッ)
地面に倒れると思っていた私の身体は
落ちることなく何者かに包まれた
「雪!!おい!雪!!!しっかりしろ!!」
「て…んげん…さまっ…ょかった…」
「何やってんだよお前!!女に守られる男がいるか!!」
「関係ない…よ…私は…みんなを…あなたを…守りたかったの…」
「こんな身体でどうやって守ろうと思ったんだよ!………バカヤロウ!!」
天元様の目から沢山の涙が溢れていた。
「フフッ…泣かないで…ください…よ…私はそんな顔が見たくて…カハッ…ゴホッゴホッ…」
「雪!!もう話さなくていいからそのまま俺に体を預けてろちゃんと運んでやるから!」
「いいえ…聞いて…ください…私の身体はもうもちません。貴方に伝えたい事があって…ヒューヒュー………力を振り絞って…いいますから…」
「まて…そんな事聞きたくない!!!」
天元様はそう言っていたが、
もう自分の体に時間かないことが
分かっていた。
彼が唯一残った腕で抱えられ
温かさを感じていた。、
(スゥーー)
大きく息を吸ってから
さいごのことばを告げた。
「天元様、私は今まで貴方が妻が3人もいて私に関わって来ることの意味が理解できませんでした。しかし、この間私に真剣な声で離さないと告げた時に少し感じた胸の痛みや熱さは私が今まで感じたことがない感情でした。そして…こうして命の危機に晒されて初めて分かったのです。これが恋、愛情なのだと。」
「そうか…御館様が俺に言ったんだよ。お前に愛情という気持ちを味合わせてやれと。俺はその課題をやり遂げる事が出来たんだな…」
「御館様ったら…ヒューヒュー…ガハッ…」
「雪!!!頼む生きてくれ俺と!」
そして、私はもう動かないはずの手をうごかし、天元様の頬に触れた…
「幸せです…天元様…あなたも…幸せに…生きて…下さい………あい…し………て…いま…す…。」
そのまま私の身体は力が抜けて行くようだった…
天元様が叫ぶ
「雪!!!雪!!おい!!俺はお前を愛しているのにこれから俺の妻にして幸せにしてやるって!!!まて!!逝くなぁぁぁぁぁあ!!!!!」
最後にその言葉が聞けて幸せでした…。