第3章 水と日の呼吸 【竈門炭治郎編⠀】
炭治郎は傍に寄り添い看病を続けた。
途中、善一や伊之助、
お館様が見舞いに来た。
お館様様は
雪さんは雪山に捨てられていた所を
お館様が拾った時から
親も過去もないといい、
「雪を頼む。」と一言言われ退室された。
「雪さん…。はやく…起きてください。」
できるだけ、看病している時は
手を握って早くよくなりますようにと
念を送っていた。
今まで、確かに
綺麗な女の人と話したり
すると心臓が高鳴ることがあったが、
一時的でありすぐに収まった。
炭治郎にとって、
こんなに長く愛しいと思ったのは
初めてだった。
そんな折、
禰豆子が部屋に入ってきた。
「うー。」
「禰豆子!起きたのか?」
「うー!うー!」
「そうか、聞いてくれ、雪さんが鬼にやられてしまって目覚めないんだ。兄ちゃんがもっと強かったら、もっとはやく出会って入ればこんなことにはならなかったのにな…」
「うー。」
禰豆子は近づいてきて
俺を抱きしめた。
「禰豆子、大事な話があるんだ。兄ちゃんな、雪さんの事が、好きになってしまったみたいなんだ。だから、これから俺の心が禰豆子だけじゃなくて雪さんにも向けることを許してくれるか?」
「うーうっ!!」
おーきく頷く禰豆子。
「もちろん、お前の事は必ず人間に戻してやる!!」
「うー!!」
そう言うと禰豆子は雪さんの
頭を撫でた。
一時すると禰豆子は部屋を出ていき
自室に戻った。
その後、
俺が傍に付き添い
手を握って眠りにつこうとしていた。
(ピクッ)
今、手が動いたような…
(スゥーパチッ)
ゆっくり雪さんの目が開いているようだった。