第3章 運命なんて、選んだ選択肢のひとつの結果でしかない
耳もとで囁かれて。
びく、っと。
勝手に萎縮する体。
「少しだけ、ちょーだい?」
「………っ、無理っ」
「なんで?」
ペロリ、と。
首筋を翔琉の舌が這う。
「体力、戻ったでしょ?」
「戻った、っけど……っ」
啄むように翔琉の唇が、肌を食むだけで。
ピクリと、反応しちゃう体が怖い。
「今日はもう海行けないし、気持ち良くなりたくない?」
「ない……っ。あたしほんと、死んじゃうからっ」
「大丈夫だよ。凛の血液なら、ちゃんと復活してるから」
「ぇ」
「俺が凛を死なせるわけないじゃん」
「………」
昨日確か、殺されかけたけど?
あたし。
「でも未琴、帰ってきたら……」
「大丈夫」
首筋を舐める舌の感覚が。
固く鋭利なものに変わる。
「………少し、だけなら」
ガリっ
て。
あたしがいい終わる前に。
皮膚を突き破って硬いものが入ってくる。
けっこう回数こなしてるけど。
いまだこの感覚にはなれない。
「……っぅ、ぁあ…」