第3章 運命なんて、選んだ選択肢のひとつの結果でしかない
は?
だよね?
体に力入んない、って、何回もあったよ。
ばかみたいな体力に付き合わされた挙げ句に、あたしの体が限界を越えたことは、多々、ある。
でも。
でも、だよ。
「あれ、凛、なんか熱い?」
脱力した体は、寝ている翔琉の上に見事に倒れこみ、寝起きとは思えない身のこなし方で翔琉はあたしを隣に寝かせた。
「38度5分。今日は海無理だね、凛ちゃん」
さすがに熱出したことまでは、なかったよ、今まで!
どんだけ昨日無理させたの、翔琉さん!
て、叫びたくなったあたしの気持ち、わかる?
「大丈夫、俺も凛のそばにいるから」
目の前海なのに。
なのに。
この拷問じみたゲーム、何?
「だって凛が悪いんだよ?」
「なんで?」
ただでさえお預けくらった犬のように機嫌悪いってのに、さらに機嫌悪く煽る翔琉の言葉に、声のトーンが低くなったのは、あたしに非はないはず。
「咬んじゃだめ、なんていうから」
「は?」
もとはといえば悪いのは翔琉の方のはず。
責任転嫁もいいとこじゃない?
「そんなの、耐えられるわけないじゃん」
「は?」
「それなのに他の男にベタベタ触らせちゃったりして。凛ちゃん自業自得」
なんか、余計熱上がる。