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植物図鑑【リヴァイ/進撃の巨人】

第13章 「いいように真に受けて」





〝俺はさやかが
化粧してないほうが好きだがな。


勿体ねえぞ、さやか肌綺麗だしな。


散歩くらいでいちいち化粧することねえぞ〟






リヴァイはきっと何の気なしに
言っていて、きっと言ったことすらも
忘れている。......だけど。




鏡とにらめっこしながら
自分の肌色とサンプルの色を見比べて、
長いこと悩んだ。




さやかとしては、おしろいでも
少しは色が入っている方が落ち着く。




日頃のメイクはリキッドでしっかり派だ。




パウダーファンデがさやか的には
〝軽い化粧〟のレベルである。




でもきっと......




リヴァイに選ばせたら、多分。








結局さやかは
〝赤ちゃんにも安心!〟
の無色透明タイプを選んだ。




結構振り回されてるよ私。
罪作りなんだから。




何の気なしにこちらを動揺させる
その男の顔を思い浮かべて、




さやかは値段はささやかなのに
心情的にはかなりの勇気を
必要とした買い物を済ませた。




きっとこんなの他人が知ったら




〝いいように真に受けて〟
と笑うだろうな。




それでも真に受けたいんだから
仕方ないじゃない。




帰り道をたどりながら
さやかの表情は仏頂面になった。


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