• テキストサイズ

植物図鑑【リヴァイ/進撃の巨人】

第8章 「フキノトウ/フキ そしてツクシ」






「嫌になったか?散歩」





不意に衝いてそんな様子を見せるから、
きゅうっと胸が締まる。





『そんなことないよ。
フキノトウの天ぷらが鬼のように
苦かったことも含めて楽しかった。


今日のごはんって、
お米と調味料以外は一円も
お金かかってないんだよね。


それも面白いし......
結構街中に住んでるつもりだったのに
そんなこと可能なんだなぁって』





だから、と笑って首を傾げる。





『来週も天気良かったら
またどっか連れてって』




「......また何か見つけとく」





密かにホッとしているとこが見えて、
そんなところもかわいかった。




量を食べるものではないので




その日残ったツクシの佃煮とばっけ味噌、
翌日の日曜から登板となった
フキノトウの茎の味噌漬けは、




それからしばらく食卓を楽しませてくれた。




さやかが初めての混ぜごはんを
作って半分残っていたフキの小口切りは、




日曜日の夕飯でリヴァイが薄味の
炊き込みごはんにして出してきた。




さすがにさやかとは一味違う、
手の込んだ味である。


/ 134ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp