第2章 カミングアウト
「へぇ〜、なつきちゃんにとっては最悪の出会い方だったろうね...」
「本当それ...なんです。」
一松が全部話終わったあと、トド松が慰めの言葉を掛けてくれた。路地裏のゴミダメのところで寝てたこととか、金持ってないこと等恥ずかしいことが全部バレた私は、もう消えてなくなりたかった。
「なんでさとみちゃんはゴミと一緒にいたの!?ゴミ好き!?それともさとみちゃんがゴミなの!?」
無邪気な笑顔で問う十四松が、私には悪魔に見えるよ...
「違います、性格はゴミでも私自身はゴミではありません...」
「てか十四松の言うことも一理あるよな。」
ひどいぞおそ松!!私がゴミだというのか!
「いやいや、まじな話。だって女の子が普通ゴミと一緒に寝ることを好むか?ありえないだろ?何でそんなとこで寝ちゃってんの?」
「えっとぉ〜...」
え、これって正直に答えてもいいのだろうか。私、トリップしてきたんですよ〜あはははは...で済むのかこれ?
「あ、もしかして言いたくないこと?」
「あ、えっと〜...」
「言いたくないんならいいよぉ〜?さとみちゃんも大変だねぇ」
え、おそ松...お前分かってくれるのか。察してくれてんのか?まさかの?
「レ○プされちゃってんなら言いたくないよなぁ〜?処女だった?残念だねぇ〜?」
はぁ?何この人。何言っちゃってんの?私がレイプされるような人に見えるっての?
「お前ほんっっっっとデリカシーない上最低だな!!!何女の子に向かってレ○プなんて言ってんの!?」
いや、お前も普通に言ってるけどなチョロ松。
「あ〜...いや、そうじゃなくて...」
ギャーギャーうるさくなる予感がしたので、お店のためにも、ここはもう賭けにでることにした。トリップしてきたと答えて、冗談でしょって笑われたら冗談だよって言おう。うん、それで行こう。
「私、実はトリップしてきたんですよ。」