第14章 おたんじょうび会ダジョー
「...でもおそ松兄さん。正直耳を疑ったよ...」
さすがのトド松もそれはないとおもったみたい。言ってやって。
「どうしてそんな天才的な発想ができるの?」
「そっち!?」
「いや褒めてんの!?」
自室の隠れ倉庫を開けてくれるハタ坊。随分重々しい音出して開くな、ドア。そこに現れたのは...
「えっ......嘘、でしょ...」
「「「「「「ええええ!!!?」」」」」」
「いくらほしいジョ?1億?10億?」
単位が違いすぎるよハタ坊様!!怖い!!こんなお金持ってると逆に怖い!!
「え、えっと......じゃあ...100万ほど...」
「遠慮はいらないジョ~!」
...これヤバくない?おそ松の目がお金になってて交渉成立しそうだし。止めないと...
「ちょっ...」
「いい加減にしろ!!!」
「...っと」
チョロ松は正気をもっていたらしい。伊達に常識人は嘘じゃないかも。
「みんなマジでやめよう。ハタ坊も!むやみにお金をあげたりしたらダメだ。こんなの友達じゃないよ。」
「......ご......ごめんジョ~」
ション、と項垂れるハタ坊。悪気はないんだから余計罪だよねぇ。
「オーーーイッ!!てめっ、金ヅル坊になんて口聞いてんだ!」
「金ヅル坊じゃない!」
「本人がイイって言ってんじゃん!」
「ダーメー!!」
「なんでだよ!!」
「ダメなもんはダメ!!」
「じゃあお前だけもらわなきゃいいだろ!?」
「そういう問題じゃない!!」
おそ松とチョロ松が額をくっつけて言い合ってる光景を見て、ハタ坊はフルフルし始めた。あ、これ泣くかも。
「ケンカはやめるジョ~......仲良くするジョ~......」
「ハタ坊...」
案の定。でも、泣いてもお金とんなくても、ここはしっかり言っとかないと。チョロ松が言ってくれることを期待したんだけど、なんか全然根拠言ってくれないし。
「あのね、ハタ坊さん。お金っていうのは凄く大事なものなの。」
「...大事?」
「そう。いくらハタ坊さんが巨万の富を持っていても、それは人にあげちゃいけない。お金ってのはなんでも買えるでしょ?だからこそトラブルのもとになる。もしハタ坊さんが六つ子と今後とも仲良くいい関係を保ってたいならさ...お金はあげないに限る、と私は思います。」