第14章 おたんじょうび会ダジョー
ビックリして軽く悲鳴が出ちゃったじゃないか。何事かと女の人を見ると、どうやら自分で自分にバズーカを放ったらしく。黒々と焦げて倒れていた。これ、アニメでよかった。じゃなかったら、絶対R18Gものだったもんね。とりあえず十四松...と思ったら、カラ松に抱えられた。
「えっ、うわっ!!何!?」
「に、逃げるぞ!」
立って逃げ出したのはカラ松だけではない。六つ子の大脱走だ。しかし出口ではなく建物の奥。何故...
「で、でも十四松...」
「大丈夫、後でタオル貸してなつき!」
せっかくのスーツが、と思いカラ松に抗議したが、十四松本人に言われたら仕方がない。後でタオルまいてやろう。とりあえずカラ松に抱えられたままになっとく。私がワンピースなのを気遣ってか、カラ松は米俵みたいに担ぐのではなく、お姫様抱っこに似た抱え方だったのでありがたい。また惚れた。
「こえええ!なんか超こえええ!!」
「なんなんだよハタ坊!アイツどうなっちゃったんだよ!」
「考えるのは後!とにかく今は逃げよう!」
後ろから追ってくる社員達を上手く振りまきながら逃げる六つ子達。長い廊下を走ってる彼らに声が掛かった。
「あれっ?みんなどうしたジョ~?」
「「「「「「ハタ坊!!!」」」」」」
私のハタ坊への第一印象としては...まぁうん、声がたっけぇな、ってことと、本当に背が小さいなってことかな。ハタ坊の部屋へ通された私たちはハタ坊に大いに歓迎されている。カラ松から降ろされた私はハタ坊への挨拶を終えたあと、十四松にタオルをまいてやった。
「やったジョ~!みんな来てくれたジョ~!なつきもありがとうだジョ~!嬉しいジョ~!」
「なんだ.........ハタ坊自体はなんも変わってない...」
「あー、なんかすごい疲れた。」
「それにしてもハタ坊。なんでこんなにお金持ちになっちゃったの?」
「ん~、わからないジョ~。」
「いや、分からないって...」
その時、どこからが入ってきたボーイがハタ坊を抱え、机まで移動させた。ええ?わざわざ運ぶんだ...
「ミスターフラッグ、プレジデントからお電話です。」
「プレジデント...?」
私たちが今座ってるソファの後ろにある巨大なスクリーンから誰かが写った...あれ、あれなんかみたことあるぞ...?