第1章 ゴミ女
「長男おそ松!趣味は競馬とパチンコ!カリレジェ(カリスマレジェンド)だから何でも聞いて!」
「フッ...松野家に生まれし次男、カラ松だ。趣味は俺、好きな者も俺.........さ。」
「うっっわ、イッタイよねぇ!!?なんでそんなイタイ自己紹介しちゃうの!?この子引いてるよ......え、笑ってる?」
ごめんトド松。ダメだ、笑う。おそ松も私の隣で腹抱えて爆笑してるけど、多分みんなから見ると私も一緒だと思う。
「なるほど?カラ松兄さんが連れてきた意味分かっちゃったかも〜」
トド松は意味ありげにこっちを眺めた。私とおそ松がひとしきり笑って終わる頃、自己紹介が開始した。
「さっ...三男チョロ松です!趣味はアイドル研究です!よ、よろしくお願いします」
「うわぁ...童貞臭い紹介。さすが童貞松兄さん。」
「アイドル研究って何だよ?ドルオタだろ?レイカ専門の。」
トド松とおそ松がちゃちゃを入れる。それに切れるチョロ松。
「レイカって誰だよ!?にゃーちゃんだって言ってんだろ!!それと童貞松じゃないし、童貞はブーメランだから!!」
さっすがキレッキレのツッコミ。尊敬しますわぁ〜...。
「僕?僕は十四松!特技はねぇ、早いところかな!!」
うん、何がかな?何が早いのかな?水泳かな、走るのがかな。てかさらっと一松抜かしての紹介なんだけど。
「十四松...俺抜かした。」
「あっ!!そうだった!!サーセン!!」
「......一松、好きなのは猫...」
「...............えっ、終わり!?」
「もうちょっとなんかないの!?」
めっちゃ早い紹介に驚いたのはトド松とチョロ松。まあそれも一松の特徴が出てるから、いいと思うよ、うん。
「末弟、トド松!正直兄さん達は宛にならないから僕に頼ってね♡」
「でーたー、あざトッティ。」
「ちっ...あざトッティが!」
おそ松と一松がブーイング。お前ら自己紹介もスムーズに終わらせられないのか。楽しいからいいけどさ。
「じゃあ...えっと、私はなつきと言います。えっと趣味?は...あー、特にないです。えっと、17歳なんでみなさんより年下だと思うんだけど......」
「「「「「「ええええええええええ!!!?」」」」」」
六つ子の悲鳴が焼肉屋さんに響き渡った。