第13章 カラ松事変
朝10時、松代さんを見送って2時間がたつ。洗濯も洗い物ももうとっくに終わっていて絶賛お暇タイムである。六つ子達を起こしてもいいのだが、あいつらは自然に起きられないと暫く機嫌が悪い。特にカラ松。まあここにいられる間、1回だけでもいいからその不機嫌な顔を写真に収めようとは思っているわけだが。居間で1人でお茶を啜って...暇だ。その時、豪快に家電が鳴った。ビクッ、としてお茶をこぼしてしまったヤバイ。とりあえず電話に出ないと、と立とうと思ったら、おそ松がゆっくり2階から降りてきた。
「うるさいな〜、何時だと思ってんの?まだ朝の10時だよ?」
もう10時なのだが。相変わらず凄い寝癖で。
「...ふぁい...」
でも、なんだかんだで電話に出てくれた。偉いぞおそ松。ここの家の人じゃないから、出るのはちょっと戸惑われるから助かった。しばらくして...
「いいえ違います。」
がちゃんと受話器を切ってしまった。あれ、間違い電話だったのか。
「ふぁぁぁ...!...もうちょい寝よ。」
「ちょっと待って!二度寝したらお昼まで起きないでしょ!起きててよ。」
「えー...」
「えー...じゃないから。」
危ない危ない。昼まで寝られちゃあシャレにならない。おそ松の為にお茶を入れにたった時、また電話が鳴った。え、何。2階からドタタタタ、と駆け下りてきて...
「わっせ、わっせ!どぅーーん!!はい、十四松です!」
「どういうでかた?」
朝から元気だね、十四松は。走ってそのまま受話器を取ったからブレーキがかけられなくてドアを壊してるけどね。それ誰が直すんだろう。チョロ松も一緒に降りてきてるなら、なんか他に突っ込むところがあるだろう。
「...えっ!?カラ松兄さんが!?...妖怪!?どういうことですか!?」
「...なに?」
「なんかカラ松兄さんが妖怪にされちゃった。」
「は?」
こっちも、は?だわ。なに、妖怪?青行燈として帰ってくるの?それとも鳥天狗?
「もう1回オナシャス!...うん、...うん、了解です!カラ松兄さん海でカンチョーされて死ぬって。」
「何でアイツ海でカンチョーされてんの?なに?死ぬほどのカンチョーって。」
海でカンチョー?え、それ足場どうなってんの。てか、誰にされるの?謎なんだけど。十四松が対応してんのが間違いだったか。