第12章 トト子なのだ
ちょっと...私いるんだけど、変な妄想辞めてもらえないだろうか。私に失礼じゃないこれ。空気と化した私を気づいているのかいないのか分からないが、おそ松はすくっと立って1人芝居を始めた。
「急に呼び出してごめんねおそ松くん。
ううん、どうしたの?
実は相談があって...
相談?
トト子、好きな人ができたの。
はっ!
でもその人は全然気づいてくれない。どうしたらいいの?
素直に伝えた方がいいよ。
本当にそう思う?
うん
じゃあ伝えるね...好き...
はっ!
好きよ...おそ松くん...
ト...トト子ちゃん?わっ、ちょっ、えっ?そんな大胆なっ!あっ、あああっ!!トト子ちゃ〜ん!!...ぐあああ!足つった...!!」
「うっわ、童貞くさっ!!妄想乙。」
「えっ、えっ!?あ、そうだなつきいたんだった!!」
「何やってんだか。私が呼ばれたんだから、そういうことはないと思うよ。」
「やっぱり...ないかぁ。いや、あるかも!!」
「ないよ。」
その時、トントントン...と階段を上がってくる音が聞こえてきた。
「来たっ!」
緊張した面持ちでおそ松は瞬時に正座する。
「落ち着けぇ...普段通り普段通り...俺ならできるっ!」
ドアが開いて入ってきたのは...なんと十四松。
お互い目を合わせて硬直してる。
「お前かい。」
「あ?」
部屋で素振りを始める十四松。バット持参とか、どういうことだよ。
「十四松...十四松!他人の家で素振りすんな!おい!なんだよ〜呼ばれたの俺となつきだけじゃなかったんだ〜トト子ちゃん、何でこの3人を?」
「野球すんのかな!?」
「それはないと思うよ、十四松兄さん。」
「じゃあなつきと野球していい!?」
「ココじゃあ無理かな〜」
「何で!?だってベッドあるよ!?」
......ん?待って、それもしかして下ネタだったりする?ベッドで野球って下ネタですか?ちょっと、いやこっち来ないで下さい十四松さん!