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松野家のトリップ少女

第10章 就職しよう


「俺さぁ...ぶっちゃけ一松のことが1番心配なんだよねぇ...こんな人間性じゃ仕事とか一生無理でしょ。」

「あんまり変わんないと思うけど。」

「社会には馴染めなさそう。」

「「確かに。」」

「上司とか殺しちゃいそう。」

「「うんうん」」

それは私も賛同である。死んだ魚のような目をしてるっていうか、人殺しの目をしてるからね。根は優しい子なんだけどなぁ...。

「フッ...俺は信じてるz...」

一松がすぐさまカラ松の胸グラを掴む。カラ松は反射で涙目になる。そこを激写する私。

「おおおお!!なんで!?今唯一フォローしたよ!?なつきもなんで写真撮ってんの。」

「反射神経。」

「カラ松にいじられた時の一松はやばい。」


「どうすんのおそ松兄さん。このままじゃ俺たち一生無職だよ。」

こういう大きい判断の時、頼るのはやっぱり長男であるおそ松なんだなぁって思った。聞いたチョロ松はもちろん、その他の松もおそ松が口を開くのを待ってる。全員の注目を集めておそ松は...

「よし、決めた。日本酒いっちゃおう!」

「「「「わーい!」」」」

「おーい!!こらああああああ!!長男こらあああああい!!」

居酒屋で大声出すのやめようねチョロ松。

結局そのままズルズルと飲むことになって、チョロ松は午後も居酒屋にとどまることとなったわけだが...

「んだよバカヤロー、なーにが新しいネイルに変えてみました、いいね、だバッキャロー!!てめぇの爪の色なんざ興味なさすぎてケツ毛燃えるわブース!!」

「なんでケツ毛燃えんの?」

「怒りで...じゃない?結果1番酔うっていうね。」

紅松にズルズルと引きずられてるチョロ松。随分と面倒くさい酔い方したな。一松も酔ってカラ松に背負われてるし、十四松もその辺にいたホームレスに「お疲れ様です!」って挨拶してるし。...って

「......あれ、ねぇ、おそ松兄さん。」

「ん?」

「あれ、イヤミ...さんじゃない?」

「あ、本当だ。イヤミだ。」

「ん?」

車を止めて何やらガザゴソとやってる、紫色の服きてるイヤミを見つけた私。おそ松も気づいて名前を呼んだところ、イヤミも気づいたみたいでこっちに嫌そうにやってくる。嫌なら逃げればいいのにね。
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