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松野家のトリップ少女

第9章 デート編〜おそ松〜


「何だかんだ言ってちゃんと金くれるところは律儀だよなぁー、あいつ。」

それはほぼ恐喝、というんですよおそ松さん。

「おそ松兄さん、さっき迷子になっても知らないとか言ってなかったっけ?私帰りたいんだけど。」

「ん〜、もちょっと待って、......いけーーっ!!オグリデッパ!!」

またもや肩組まれて帰ることが出来ず。耳元で応援しないでください、私の耳がいかれます故。

「勝ったーーーっ!!!勝ったよなつき!!ほらほら、ハイタッチ!!」

「えー、タッチ。」

「なんだよお前、ノリ悪ぃの。このお金でゲーセン行ってやろうとおもったのに。」

「別にいいですー。」

「あっ、可愛くねぇな!!」

「どうせ可愛くねぇですー。」

「んだよー...まだ怒ってんの?どーしたら機嫌直してくれる?お兄ちゃん何でもしちゃうよ?」

「...なんでも?」

「うん、なんでも。」

「じゃあマカロン買って!!」

「はぁ?マカロン?あの高っけぇ砂糖菓子?」

「言い方おっさん臭いよ。」

「うっせぇ!それで機嫌直してくれるんだな?じゃあ買ってやろう!」

「やったぁ!」

しめしめ、上手くかかってくれやがって。今日おそ松とのデートで得られたのはマカロン、だけかな。この後帰りに寒いと言った私に手を差し伸べてくれて、恋人つなぎしながら帰ったのを私は知らない。

おまけ

「たっだいまぁ〜!!」

「...おかえり。」

「あれっ、一松だけ?」

「そう。...何、その箱。」

「マカロンだよ、兄さん。ちょうどいいや、取り分が少しでも多くなるように、他の兄さんたちが帰って来る前に食べよう。」

「ヒヒッ...あんたももう立派な松野家の住人だね...」

「お兄ちゃんは立派に育ってくれて嬉しいです!!」

「パーカー松兄さん達はマカロンいらないのかなぁ?」

「「こめんなさい、いります。」」
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