第8章 デート編〜カラ松〜
プラネタリウムの席に座って開始まで待つ。昨日と場所は違うが、なんか構造が似ていて笑えた。
「...?ハニー?何で天使の微笑みをキャッチしているんだ?」
天使の微笑みは多分私の笑いだろう。そしてキャッチとな...ここは意訳でいいだろうか。なんで笑ってるか聞いてるんだと思う。
「いや...昨日のチョロ松兄さんとのデートが映画館だったからさ。似てるなぁって思って。」
「!チョロ松は映画館だったのか!...実はな、映画館かプラネタリウムか迷ったんだ。やっぱりプラネタリウムにしといてよかったぜ。」
また嬉しそうに笑った。カッコつけの言葉が引っ込むくらい、自分の選択に喜んでるんだろうか。普通にしてればいいのにねぇ...まぁトド松みたいに「イッタイねぇ!」って言わない私も私だけど。
「プラネタリウムは初めてか?」
「ううん、小さい頃によく行ってたかな。プラネタリウムって惑星とか大きくなるじゃん?それがちょっと怖くて、あんまり行かないんだよね。時間もないし。」
「そうなのか、なつきはこれが怖いのか...可愛いガールだ。フッ、怖かったら俺の手を握っててもいいんだぜ、ハニー?」
チャンスだと思った私はそう言ってくれたカラ松に周りが暗くなると同時にカッコつけて差し出してくれた手に自分の手を乗せた。ちょっとビクッ、ってなったけど、そのまま握り返してくれたので了承と得た。まさか手をとるなんて思ってなかったんだろうなぁってぼんやり思う。
結論から言うとプラネタリウムは楽しかった。久しぶりに来ると、こんなに楽しめるもんなのか。歩いてて思ったことだがカラ松、ずっと車道側歩いてる。気遣ってくれてるのか、無意識なのか...めっちゃ男前。こういう気遣いが自然にできる人なのだ。惚れるよねぇ...でもニートなんだよなぁ...
「あのさ、次どこ行くの?てか、どこ向かってんの?」
「フッ...その事か.........ノープランさぁ!」
「......残念なんだよねぇ...」
「えっ、何が?」
ノープランということはどこに行くのでもなく、ただ歩いてるということか。
「帰ります?」
「...帰りたいのか?」
そんな子犬のような顔でションビリしないでください。可愛くて可愛くて私が爆死しそうだ。結局ちょっとお茶して帰りました。