第6章 デート編〜一松〜
いちいち発する言葉にトゲがある。これは慣れないと反応が出来ないかもしれない。ていうか、さっきから気になってる「あんた」呼び。
一松の性格は知ってるから、あんま気にしないようにしてたんだけど、やっぱ気になる。
「ねぇ、私の名前あんたじゃないんだけど。」
「...は?」
「名前教えたでしょ、呼んでよ。」
「...なんであんたしかこの場にいないのに、名前で呼ばなくちゃいけないの。」
「気分悪い。」
「...そうですよね、俺なんかn...」
「そういうのいいから。」
「えっ...」
よし、おせてる。このまま私の名前読んでくれるまで引かないからね。
「呼んでよ、一松兄さん。」
「.........」
「ん?」
「.…………………」
「頑張れ頑張れ!!」
「.........ボソボソッ........ふんんんっ!!!」
「ぎゃーー!!!ここで出さないでぇぇ!!」
一松はいきなり尻を出して踏ん張り始めた。なんか分かんないけど、原作中でも一松は緊張すると脱糞しそうになる癖があるらしい。てか、ここではやめてほしい。いや、私の目の前でしないでほしい。慌ててパンツとズボンを引っ張りあげる。
「......無理...俺には俺のペースが...」
「ごめんね、分かったから。無理して呼んでくれなくていいから。」
「.........」
それを聞いて落ち着いた一松は、また猫を触り始める。え、もしかしてずっとここにいたり...しないよね、流石に。
「あ、あのさ...このあととかって...考えてる?」
「この後?」
「デートプランある?」
「.........ない。」
「フッ、ノープラン...か...待ってごめんごめん!!もうしないから!!」
カラ松の真似しただけなのに、一松は立ち上がって隣のゴミ袋を私へと投げようとしてた。一松はよく分かんないけど、カラ松に対していつも態度がキツイ。ちょっと喋っただけで胸ぐら掴むは蹴り飛ばすはバズーカぶっぱなすはでそれはもうキツイ。